私たちは、知的ハンディをもつ子供たちが、幼年期から学齢期は地域や学校でたくさんの友達とともに学び交流する機会に恵まれたのに、青年期になると<地域のなかで生きたい>と願っても、利用できる施設、福祉サービスが少ないのに驚きました。たとえ重度のハンディがあっても、生まれ育った地域の中で家族や多くの友達や隣人とともに、あたりまえに暮らして行ける、そんな地域社会の実現を望んでいました。
私たちは、知的ハンディをもつ人たちが、それぞれの個性を大切にされ、地域との触れ合いを持ちながら心豊かに、安心して生活できる施設づくりをはじめました。
私たちの趣旨に賛同される多くの市民とともに、上記の構想を努力しながら実現してきた私たちの活動が、今後の福祉の町づくりに寄与できるものと確信しています。
私たちは、知的障害や発達障害があっても一人の人間、市民として、生まれ育った地域の中で、家族や多くの友人、隣人あるいは地域の人たちとともに普通の生活が送れるような優しさのある社会を作っていきたいと思っています。その為、知的障害や発達障害のある利用者が地域とのふれあいの中で、それぞれの個性が大切にされ、心豊かに、安心して生活できる環境と支援体制作りを目指しています。と同時に私たちは施設福祉を拠点として、施設利用者や知的障害や発達障害のある人たちに対する援助に留まらず、地域に生きる様々な障害のある人たちに対しても、地域で豊かに生活できるような援助活動やネットワーク作りを進めます。そして、私たちの実践に共感する多くの人々と手を結び、愛と優しさに満ちたみんなが住みよい地域社会の実現を目指します。
法人の理念「地域に生きる」の実現に向かって常に考え行動すること
法人運営の基本方針
法人の理念「地域に生きる」の具現化に向けて、私たちは、今後の事業展開の大きな柱として、「地域・一般化」「広域・特化」という二つの方向性を示しています。
「地域・一般化」とは、高槻・島本福祉圏域及び隣接する地域で暮らす知的な障害をもつ人たち・家族の人たちに必要とされる地域生活支援サービスと支援システムの創造を目指すものです。
「広域・特化」とは、現在までほとんど支援サービスがなく、福祉の谷間にあった自閉症・発達障害の人たちとその家族にとって必要とされる支援サービス・支援システムの創造という自閉症・発達障害児・者支援に特化するとともに、「アクトおおさか」を中心として、大阪府下という広域地域における支援を目指すものです。
私たちは、必要とされる支援サービスの開拓を先駆的に行っていくことが社会福祉法人に課せられた社会的使命であると認識し、今後もその実現のために「地域・一般化」「広域・特化」という事業の方向性に基づいた事業展開に努めたいと思っています。