人材の質とサービスの質
皆様もご存知のように経営資源は、「ヒト、モノ、カネ、情報」ですが、私たち社会福祉事業では、「モノ」は「支援サービスの提供」ということになります。
私は常々、「質の高い支援サービス」を決定する最も重要な要素は「支援者の質」にあると思っています。
「『支援者の質』が『支援サービスの質』を決定する」と言っても過言ではないと思っています。
創業以来100年以上にわたり、様々なヘルスケア製品を社会に提供している「ジョンソン・エンド・ジョンソン」は、「我が信条(Our Credo)」という自社のコア・バリューに基づいて経営活動を行ってきましたが、その中で「我々の第二の責任」として「社員」を掲げています。
そこには次のように書かれています。
我々の第二の責任は社員-世界中で共に働く男性も女性もーに対するものである。
社員一人一人は個人として尊重され、その尊厳と価値が認められなければならない。
社員は安心して仕事に従事できなければならない。
待遇は公正かつ適切でなければならず、働く環境は清潔で、整理整頓され、かつ安全でなければならない。
社員が家族に対する責任を十分果すことができるよう、配慮しなければならない。
社員の提案、苦情が自由にできる環境でなければならない。
能力ある人々には、雇用、能力開発および昇進の機会が平等に与えられなければならない。
我々は有能な管理者を任命しなければならない。
そして、その行動は公正、かつ道義にかなったものでなければならない。
もちろん第一の責任として、「我々の製品およびサービスを使用してくれる医師、看護師、患者、そして母親、父親をはじめとする、全ての顧客に対するものであると確信する」と、顧客を掲げています。
私ども法人にジョンソン・エンド・ジョンソンの顧客の次に社員に対する責任を掲げるコア・バリューを引き付けて考えるとき、人材育成、昇進の仕組みづくりや自由闊達に議論できる環境づくりなど様々な課題が山積していると、私は思っています。
組織が生き生きと成長し、利用者に対する質の高い支援サービスを継続して提供し続けることを可能にするためには、ジョンソン・エンド・ジョンソンの掲げるコア・バリューに学び、私どもの職員に対する法人としての責任を果していかなければならないと思っています。
新年を迎え、昨年を振り返り、昨年一年間の全ての職員の働きに感謝すると共に、経営者の一人として、その着実な実現に向けて、歩んで行くことへの決意を新たにしました。