障がい福祉のこれから
「支援の質」について、厚生労働省としても、これらは支援の質を評価していく方針になっています。
この支援の質の評価については、私も長年、質の高い支援が評価される仕組みにするべきだと考えてきました。それが、ようやく質の高い支援を評価するという方針になりました。
質の高い支援の一例として「説明ができる支援」ということが挙げられると思います。
自分達がしている支援について、ちゃんと説明ができるということです。
最近よく言われている「エビデンスベースの支援(evidence-based practice)」、要するに成果を実証できるということが重要で、「報酬単価を上げてほしい。加算をください。」だけではなかなか進まないわけです。
その為には、このような成果があるということを支援の現場から発信をしていくことが大切になります。
「愛があるから」だけでは専門職ではありません。愛があることは当然のことなのですが、それだけでは、通らないと思います。
「一生懸命熱意を込めて」と言うだけではなく、やはりある程度数値化したものも示していくことがこれから重要になるのではないかと考えています。
説明ができる支援をしていく、エビデンスベースの支援をしていくということが重要ではないでしょうか。
福祉制度については、知的障がい、身体障がい、精神障がい、そして高齢の人達の支援ということで、縦割りになっています。まだまだその制度の枠組みを越えた支援を必要とされている人のニーズを基本とした包括的な支援が提供できるカタチにはなっていません。
福祉というのは障がいのある人だけの制度ではなくて、今は、全国民が必要な制度ですから、今後は枠組みを超えた福祉事業者や支援者が連携をして、いかに新しいニーズに対応できるサービスを提供するかということを考える必要があると思っています。
それは、一法人とか制度の枠を越えて、皆さんが地域の中で連携し合って地域にとって必要なサービスをつくっていくということです。
2019年に社会福祉法人佛子園理事長の雄谷さんを講師にお招きして、「ごちゃまぜの福祉」というセミナーを高槻市で開催し、私ども北摂杉の子会の職員だけではなく、地域から様々な団体の方々もご参加頂きました。
それがきっかけになって、高槻の地域でも制度や法人の枠を越えて、団体だけではなく個人個人の繋がりも含めた地域づくり、みんなが住み良い地域を皆さんと連携しながらつくっていく活動を始めるためのスタートラインにつくことができました。
私ども法人は、高槻に拠点を置いていますから、この地域を全ての人にとって暮らしやすい地域にしていくという実践をこれから残り少ない人生の中で、積み上げていきたいと思っています。
▼今回の松上利男の一言は、株式会社Lean on Me様のご協力をいただき、同社が提供する Special Learningの動画コンテンツを基に作成しております。下記の通り、動画での視聴も可能となっております。興味のある方は、株式会社Lean on Me様にお問い合わせください。
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※Special Learningは有料サービスですが、現在14日間の無料トライアル実施中につき全ての動画が視聴できます。
※社会福祉法人北摂杉の子会でも導入しているオンライン研修「Special Learning(スペシャルラーニング)」にて、松上利男理事長が障がい福祉について語る動画(全32本)を配信しています。個人でのお申込みは承っておらず、法人でのお申し込みに限ります。