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第67回

第5次中期計画について語る

~その1.「みんなでつくる法人」~

 私どもの法人では、5年毎に法人中期計画を策定しています。令和4年度から始まる第55か年中期計画の作成については、令和3年度に若手中堅職員を中心とした「中期計画策定プロジェクト」を組織して、ビジョンの策定をしました。

 また、私ども法人の理念「地域に生きる」に基づく新しいミッションの策定も同プロジェクトの中で議論し、策定しました。

 新しいミッションは、「社会と人の変革・新しい価値の創造」「社会・世界に必要とされる人財の育成」です。

 そして、法人理念と新しいミッションに基づいて、プロジェクトでは、新しい5つのビジョンを掲げました。それは、「杉の子マインドの浸透」「地域と共に」「suginoko brandの確立」「多様な働き方」「みんなでつくる法人」です。

 今回は、ビジョン「みんなでつくる法人」について、お話しいたします。

 私どもの組織に限らず、どの組織にも理念(その組織が何故存在するのか)、ミッション(その組織が何を成すべきか)を掲げています。

 しかし、どんなに立派な理念やミッションを掲げていてもそれを実現するのは、現場力(オペレーション力)です。

 私は、この「みんなでつくる法人」には、強い現場力に支えられた組織を作ることの意味が込められていると思っています。

 強い現場力を作るために、法人組織の一人一人が成すべきことは、何でしょうか?

 この現場力について、「現場力を鍛える~強い・現場をつくる7つの条件~」(遠藤功著)の中で、次のように述べられています。

「実行力のある企業は、『能動的に問題発見と解決する現場を持つ』 結果の出ない企業は、『言われたことや決められたことをこなすだけ。それさえも満足にできない現場に振り回される』 強い企業が共通して目指しているものは、『正しいことを正しくやり続ける』ことができる現場を持っている」

 では、「正しくやりきる」とは、どういうことなのでしょう?それについて著者は、「当たり前のことを、全員が最後まできちんとやりきること」であると述べ、その「当たり前」のことを5つ挙げています。

 

  1. 結果を出すのは自分たちだという強い自負・誇り・当事者意識を現場が持っている。
  2. 現場が会社の戦略や方針を正しく理解・納得し・自分たちの役割をきちんと認識している。
  3. 結果を出すために、組織の壁を越えて結束・協力し・知恵を出し合う
  4. 結果が出るまで努力を続け、決してあきらめない
  5. 結果を出しても驕らず、新たな目標に向かってチャレンジし続ける

 

 私は、第5次事業計画のビジョンの一つである「みんなでつくる法人」を掲げたプロジェクトメンバーは、ここで示されている「当たり前」のことを、ビジョンに込めたのだと思っています。

 その思いは、ビジョン「みんなでつくる法人」に添えられたキーワード、「戦略的で、風通しの良い、透明性のある、持続可能な組織運営」にも現れています。

 このビジョンの実現に向けて、令和4年度より法人組織の中に「法人戦略・企画室」を創設しました。

そして、「法人戦略・企画室」で、5つのビジョンに基づく計画の落とし込みと進捗管理を職員の主体的な参加のもとに進めることとしました。

また、「法人戦略・企画室」は、「当たり前のこと」の一つである「結果を出すために、組織の壁を越えて結束・協力し・知恵を出し合う」の組織マネジメントを推進する目的を併せ持っています。

 今後、第5次中期計画のビジョン実現に向けて、法人の理念・ミッションに全ての職員がベクトルを合わせ、事業所の枠組みを越えて、前に進んでいきたいと思っています。

 素晴らしい第5次中期計画をみんなの力で作り上げた法人職員の働きに感謝です。

掲載日:2022年07月05日